かまくら(極楽寺~裏駅) [kamakura]
10月の日曜日に極楽寺から裏駅まで歩きました。
■極楽寺駅
江ノ島電鉄(江ノ電) 極楽寺駅
江ノ電は1902(明治35)年に江ノ島電気鉄道として開業
初めは藤沢~片瀬が開通
2年後の1904年に極楽寺まで開通
長谷へ抜けるトンネル工事が難航し、1907年に大町まで開通
全線開通は1910(明治43)年
現在は藤沢-鎌倉間(10.1km)を約34分で走る(単線)
*江ノ島-腰越の路面を走る区間(正確には路面電車とは言わない)で
道路渋滞の影響を受けたりするため遅れることもあり←私が行った時も遅れてた(笑)
全国で6番目の開業だったが、廃止、国有化された鉄道などがあるため、
日本で3番目に古い電気鉄道となっている
江ノ電の線路の向こう側に極楽寺
この道は車で何度か通ったことがあったけど、極楽寺に行ったのは初めて(^-^;
■極楽寺(極楽寺) 真言律宗
開山は忍性
忍性はこの場所で福祉事業(施薬院、悲田院、施益院、福田院)を行い
医王如来と崇められた
国重要文化財
本尊の木造清凉寺式釈迦如来像、木造釈迦如来坐像、十大弟子立像(←何れも鎌倉時代)
密教法具類
極楽寺本尊開扉 4月7~8日
極楽寺駅から切通へ向かう道に 萩工房 さんがあります
人形師の堀井孝雄さんの工房で、ねこやさんで扱っている わるねこ が生まれてくる場所(笑)です
■極楽寺切通(極楽寺から坂ノ下方面)
坂ノ下から極楽寺の門前までの坂道
鎌倉・京都往還の出発点
極楽寺の開山、忍性によって切り開かれたと伝えられる
新田義貞の鎌倉攻め(1333年)の際にはこの近くで激戦があった
■星の井・星月の井
鎌倉十井の1つ
極楽寺切通の上り口にある井戸
昔、この周囲は山深く昼間でも暗かったため、この井戸を覗くと水面には昼間でも星が映ったという
鎌倉の歌枕「星月夜」はこの谷の名前、星月夜ヶ谷からきているといわれる
写真左奥は虚空蔵堂(成就院が管理するお堂)
■成就院(極楽寺) 真言宗大覚寺派
今回は立ち寄らず(っていうかアジサイの時期じゃないし、階段上りたくなかったんだもん)
開山は弘法大師
弘法大師が100日間にわたる虚空蔵菩薩を祀る修法を行ったところとされる
(だから道の向かいに虚空蔵堂があるのね…)
北条泰時(3代執権)が創建、北条氏の繁栄を祈った
新田義貞の鎌倉攻め(1333年)で消失、江戸時代に再建
弘法大師像、八角堂(奈良、法隆寺の夢殿風)
花
アジサイ(6月)
参道の両側に般若心経の文字数と同じ262株がある
石段は煩悩の数と同じ108段
イワタバコ(6月)
■御霊神社(坂ノ下)
あー、写真撮らなかった。江ノ電沿いにある神社。
境内から鳥居を枠にして江ノ電の写真が取れるので、
神社自体を知らなくてもパンフレットなどで見たことがある人も多いかも。
(実は私の卒論テーマで扱ったところだったりして…昔過ぎてわかりませーん)
祭神は鎌倉権五郎景政
創建は平安時代
景政は平安後期の兵士一門の武士、湘南地域一体を開拓した開発領主
敵に右目を射抜かれても戦ったという武勇伝が残る
『天養記』には鎌倉権五郎景政が先祖からの土地である大庭の地(現在の藤沢・茅ヶ崎・鎌倉深沢辺り)を伊勢大神宮に寄進したとしている
9月18日(景政の命日)に例祭がある
湯立神楽
鎌倉神楽とも呼ばれ、境内で奉納される
面掛行列(神奈川県指定無形民俗文化財)
奈良時代から伝わる伎楽面や田楽面をつけた10人が坂ノ下町内を行道する
面は 爺、鬼、異形、鼻長、烏天狗、翁、火吹男、福禄寿、阿亀、女 の順
面をつけるのは全員男性(後ろ2つは女役)
阿亀は妊婦の姿をしているが、頼朝の寵愛を受けた村娘の姿とも言われる
女は産婆役で阿亀の腹をさすったりコミカルな動きも
鶴岡八幡宮放生会の舞楽面の行列を真似て作られたとされる
200年以上前から行われている
この面の中の福禄寿は鎌倉・江ノ島七福神のひとつです~
参道入口の力餅屋さんはこの神社にちなんだお菓子のある和菓子屋さん
すあまを買って、御霊通り(地図に載ってないよねぇ)を歩きながら食べちゃった(^-^)
私はあんこが苦手なのでムリだけど、力餅はオススメらしい(すあまはオイシイ)
■旅館対僊閣(長谷)
外から眺めるのみ(泊まってみたいかも)
明治末期創業の旅館
現在の建物は1927(昭和2)年頃に建てられた
奥に長い敷地に3棟の2階建て切妻の建物が東西に並んで、1階の廊下でつながっている
主棟の2階部分には社寺建築などに見られる高欄があり、窓上部の欄間窓などが特徴
■長谷寺(長谷) 浄土宗
何回も行っているので今回は立ち寄らず。。。
本尊十一面観音菩薩像
奈良の長谷寺の尊像と同じ一本のクスノキの霊木から彫られたといわれ、
9.18mある像高は木造では日本最大級
国指定重要文化財
十一面観音懸仏、銅造梵鐘
作家久米正雄の胸像、俳人高浜虚子の句碑、評論家高山樗牛の住居跡などがある
12月18日に歳の市が行われる(現在鎌倉で行われているのはここだけ)
■光則寺(長谷) 日蓮宗
開山は日朗(日蓮の弟子)
日朗幽閉の土牢
日蓮が佐渡流罪となった際にともに捕らえられた日朗が幽閉された
日朗を監視する任にあった宿谷光則(北条時頼の家臣)は後に日蓮に帰依して自邸を寺にした
土牢そのものは向かって右手の山側にあるのだけれど、山道というかハイキングコースというか“登らなければならない”ので、まだ到達したことはありません(^-^;
土牢御書の石碑
日蓮が佐渡流罪前夜に日朗へ送った手紙の石碑がある
花
カイドウ(4月)
鎌倉3カイドウの1つ(他2つは、安国論寺・妙本寺)
樹齢200年と言われ、鎌倉市天然記念物
正面右側にあって老木とはいえ、迫力がありましたー
ハンゲショウ(6月) 仏殿前に群生
ミツマタ(3月) フジ(4月) ハナショウブ(6月) ノウゼンカズラ(7月) サザンカ(10月)など
ここから大仏に向かう途中に ねこ好きさん御用達の 鎌倉ねこや さんがあります~
(今回は大仏方面には向かわず、由比ガ浜大通へ)
■のり真安齊商店(長谷)
1913(大正2)年創業の乾物の問屋卸商店
現在の建物は1924(大正13年)のもの
石造りの基礎、土間、揚戸など、近世の商家の面影がある
店奥には1938(昭和13年)に立てられた倉庫兼住宅があり当時の生活がわかる
■甘縄神明神社(長谷)
長谷の鎮守
祭神は天照大神
鎌倉で一番古い神社といわれる
源頼義がここに祈願をして子(八幡太郎義家)を授かったとされ、源氏と縁が深い
■鎌倉市長谷こども会館(旧諸戸邸) (長谷)
住宅地の中を歩いていて見つけた(笑) 観光地図にはあまり載ってないかも
国登録有形文化財
1908(明治41)年、株仲買人の福島浪蔵の邸宅として建てられる
後、三重県出身の諸戸清六の別邸となる
バルコニーの柱にはギリシャ建築の様式を取り入れ、メダリオン(円形模様)の飾りがある
明治期ならではの華麗な造形(漆喰装飾や各室模様違いのフローリング等)が特徴的な内部
■鎌倉文学館(長谷)
国登録有形文化財
1936(昭和11)年に旧加賀藩前田家16代当主前田利為によって建築された
鎌倉の別荘建築を代表する建物
佐藤栄作(ノーベル平和賞受賞、元内閣総理大臣)が別荘として利用
三島由紀夫『春の雪』の一舞台ともなる
1983(昭和58)年に前田家より鎌倉市に寄贈、1985(昭和60)年から鎌倉文学館として公開
初代館長 永井龍男
入口
庭から見た海
バラ園から見た文学館
(バラは半月早かったかな、次のつぼみがたくさんあった)
斜めから見るとこんな感じ
中原中也展をやっていたんだけど、このへんの文学って苦手な部類で…(^-^;
小説とか作品そのものを読むのはキライじゃないんだけど、
誰それが○○会を作ったとか、△△界を出版したとか… ちんぷんかんぷん(笑)
お庭や建造物はおもしろかったんだけど、文学…ねぇ。。。 はははっ
■寸松堂(由比ガ浜)
(近すぎて何だかわかんない 道の反対側から撮らなきゃダメ…)
国登録有形文化財
1936(昭和11)年に鎌倉彫の彫師、佐藤宗岳の店舗併用住宅として建築
外観は寺院建築と城郭建築が合体したような造り
1階の店舗部分のガラス戸やショーウィンドーに近代洋風建築の技術が見られ、
建設当初より地域のランドマークとなっている
で、御成通りのアンの部屋でアウトレットのセーター1枚購入
鎌倉駅から混んだ江ノ電に乗って帰りましたとさ
(一応、裏駅まで歩いたっていう証明ね、由比ガ浜とか和田塚から電車には乗ってないのよ)
微妙な説明はそこらへんがかまけん3級ってことで(笑)
気が向いたら追加・修正もアリ
鎌倉いいですね。極楽寺は20年ほど前にサザンの曲の出てきたのがきっかけで(ミーハーですねっ)行ったきり行っていないので、とても行きたくなりました…歩いていけるなんていいところにお住まいでうらやましいな♪この記事もう一度じっくり読ませていただきま~す!
by pon pon (2007-10-09 18:26)
ごめんなさい。訂正です…歩いていかれたのではなく極楽寺から歩かれたんですねっ。早とちりをお許しくださいませ。ふふふ
by pon pon (2007-10-09 18:28)
>pon ponさん
サザンの曲?立派なキッカケですよぉ(^-^)
歌詞にでてくる地名めぐりとか、おもしろいかもしれませんね。
鎌倉の回し者でも住民でもないですが(近くには住んでいます)、鎌倉市の学校を卒業していたり、卒論で扱ったりと、何かと縁があるのです。
記事にまとめてみたのも自分の鎌倉検定の勉強用だったりして…(^-^;
>COCOさん
>nicoさん
>ヒロオトさん
>花火師さん
nice!ありがとうございます(^-^)
by misuke-yota (2007-10-11 11:10)